八代綜合法律事務所|熊本県八代市|弁護士・司法書士・民事/刑事事件・労働問題・交通事故・離婚問題・相続問題

離婚については、第2回『やつしろ法律相談』の記事にて、大まかな流れをお話ししました。今回は、離婚の際の「財産分与」について、少し掘り下げてお話をします。

●財産分与はいつ行う?

「財産分与」とは、結婚して共同生活をしている期間中に、夫婦が協力して形成した財産を、夫婦が離婚する際に分け合うことをいいます。分与の割合は、2分の1ずつが基本となります。
よくある質問として、財産分与について合意がなされない限り、離婚はできないのかということを聞かれることがあります。これについては、離婚する際に財産分与について決めておくことは有益ですが、離婚後に財産分与を請求することも可能です。ただし、離婚後2年以内に請求しなければなりませんので、注意が必要です。

●借金も分与しなければならない?

また、夫婦の一方に多額の借金があるため、どうすればよいかとのご相談を受けることがあります。確かに、夫婦で共同生活を送っていれば、財産が形成されていくだけでなく、債務(借金)が発生することもあります。
財産分与の趣旨からすれば、夫婦の共同生活の維持のために必要となった債務については、財産分与の対象となるといえます。典型的な例が、結婚後に住宅ローンを組んだ場合などです。

注意しなければならないのは、住宅ローンを夫婦共同名義で組んだ場合です。離婚することになったため、夫婦の片方名義のローンに切り替えようとしても、ローン債権者がこれに応じてくれるとは限りません。かといって、ローンを放置したまま離婚することは避けるべきです。離婚後に元配偶者がローンを払ってくれているものと思っていたのに、実際には滞納しており、突然債権者からローンの支払いを請求されることもあります。夫婦共同名義でローンを組んでいる場合に離婚する際は、弁護士に相談することをお勧めします。

●財産分与の対象とならない債務

「夫婦の一方が勝手に借りた借金まで背負わされるなんておかしいだろ!」と思われる方は多いでしょう。ご安心ください、結婚後に発生した債務がすべて清算対象となるわけではあり
ません。
たとえば、ギャンブルのために借金をした場合など、夫婦共同生活の維持とはおおよそ無関係の借金については、清算対象にはなりません。

●まずはご相談を

離婚の際には、決めておいたほうがいいことは、想像以上に多いものです。離婚のことでお困りの際には、まず弁護士にご相談ください。

※八代市の無料情報誌「やつしろぷれす」平成30年1月号に掲載されたコラムです。