八代綜合法律事務所|熊本県八代市|弁護士・司法書士・民事/刑事事件・労働問題・交通事故・離婚問題・相続問題

今回は、次のご相談について考えてみたいと思います。

---ご相談内容---

先日、自宅のポストに「ほっぺが落ちるパンケーキ教室」「先着20名様に限り無料」と書かれたチラシが入っていました。私は、子どもに美味しいパンケーキを食べさせてあげたいと思い、早速申込みをして、予約した当日にチラシに書かれていた会場に行きました。会場では実際にパンケーキの作り方を教えてもらったのですが、同時に、特別なフライパンや調理器具の購入を強く勧められ、結局、30万円の調理器具セットをクレジットで購入する契約をしてしまいました。この30万円を払わなければならないでしょうか。

●ご回答

①今回は、いわゆるアポイントメントセールスについてのご相談です。アポイントメントセールスとは、事業者が販売目的を隠して客を自己の営業所等に呼び出すなどして契約をする
方法です。このような場合、消費者は、不意打ち的に勧誘を受けることになり、十分に検討できないままに契約を結んでしまうことがあります。そこで法律は、アポイントメントセールスを、クーリング・オフの対象としています。
クーリング・オフとは、契約締結後の一定期間内は、消費者側が無条件で契約の解除を行うことができる制度です。契約が解除されると、もともと契約をしていないのと同じ状態になりますので、代金を支払う必要はなくなります。
覚えておいて頂きたいのは、クーリング・オフをするには、契約書などの書面を受け取ってから「8日以内」に、契約を解除する旨の意思を「書面で」発送する必要があるということです。
今回の相談者の場合も、契約書などの書面を受け取ってから8日以内であれば、契約を解除することを記載した文書を送ることで、代金の支払いを免れることができます。文書を送ったことを証拠として残すために、内容証明郵便で送るのがよいでしょう。

②今回はアポイントメントセールスの場合のご相談でしたが、その他にもクーリング・オフができる場合があります(例えば、典型的な訪問販売など)。クーリング・オフは、無条件に契約を解除できる一方で、その権利を行使できる期間が限定されています。思わず契約を結んでしまったけれど、冷静に考えると不要だったというような場合は、できるだけ早く、クーリング・オフが適用されるかどうかを確認してください。契約を結んだ日からしばらく経っていても、契約書などの書面を受け取っていない場合には、まだクーリング・オフができる場合もあります。

ご自分の契約がクーリング・オフできるのか、その他にとることができる方法がないかなど、契約関係に関するお悩みがあれば、お近くの弁護士にご相談ください。

※八代市の無料情報誌「やつしろぷれす」平成29年12月号に掲載されたコラムです。